社員インタビュー #03

2026年5月

1. 入社何年目ですか?

2023年入社で、現在4年目です。

2. WINCに入社しようと思った動機はなんですか?

私は中途採用で入社しました。前職は大学教員として、物性物理学の基礎研究に取り組んでいました。基礎研究は科学の発展にとって非常に重要なものですが、一方で、企業における応用研究とは異なり、研究成果がすぐに社会で活用されるわけではありません。その点にもどかしさを感じるようになり、自分の研究や知識が社会に還元されていることを実感できる環境を求めて、転職活動を始めました。

転職活動では、大学院生・ポスドク向けの就職情報サイト「アカリク」を利用していました。その中で目に留まったのがWINCです。事業内容を確認すると、数値シミュレーションを用いた風況解析や研究・調査を行っており、前職で培った知識や経験を活かせそうだと感じました。また、社員構成を見ると、博士課程修了者の割合が高く、自分と近いバックグラウンドを持つ社員が多く在籍していることも分かりました。このような環境であれば、自分の専門性を活かしながら働けそうだ、自然に馴染めそうだと感じ、入社を決めました。

3. 元大学教員ということで、これまで多くの学生を見てこられたと思います。充実した学生生活を送るためのポイントや、学生のうちにやっておくべきことはありますか?

充実した学生生活を送るための一つの考え方として、「利他心」を意識してみてはいかがでしょうか。利他心とは、他人のために考え、行動しようとする姿勢のことです。困っている人がいたら、時間や労力を惜しまずに手を差し伸べる。その積み重ねが、自分自身の成長にもつながっていくと思います。

ただ、人を助けるためには、自分自身にある程度の自信や力が必要です。そのためにも、日頃からスキルアップに取り組んでおくことが大切だと思います。身につけるスキルは何でも構いません。例えば英会話ができれば、留学生をサポートできる場面もあるでしょう。ぜひ何か一つでも、夢中になって取り組めるものを見つけてみてください。

また、社会人になってからスムーズに業務を始められるよう、学生のうちに基本的なオフィスソフトの使い方を身につけておくこともおすすめです。特にデスクワーク中心の仕事では、WordやPowerPointを使う機会が多くあります。普段のレポート作成やゼミ発表などを通じて、先輩や指導教員から資料作成のノウハウを学べる機会も多いと思うので、積極的に活用してみてください。

4. 現在、どのような仕事をしていますか?

私は風況解析グループに所属しており、主に風況データの解析や発電量予測を担当しています。解析業務の多くはコンピュータを用いて行うため、前職で培ったプログラミングスキルや研究経験を活かしながら業務に取り組んでいます。ひとつひとつのプロジェクトは数か月程度のスパンで進行することが多く、その都度解析対象も変わるため、日々新しい刺激があります。スピード感を持って解析業務に取り組みたい方には、WINCはもってこいの環境だと思います。

また、私は浮体式洋上風力発電に関する国の研究プロジェクトにも参加しています。具体的には、洋上風況マップ「NeoWins」の改定や、コストモデルの開発などに携わっています。研究は年度単位で進められるため、実務寄りの案件に比べるとじっくりと取り組むことができます。これらの研究成果は、今後日本各地で洋上風力発電事業を進めていく上で、重要な基盤になるものです。自分が携わった研究成果が将来的に社会へ還元されていくと考えると、とてもやりがいを感じます。

現在進めている研究内容については、今年の風力エネルギー利用シンポジウムでも発表を予定しています。ご興味のある方は、ぜひ足を運んでいただけると幸いです。

5. 職場の雰囲気やチーム体制について教えてください。

風況解析グループは、気軽にコミュニケーションを取りやすい雰囲気があります。分からないことや困ったことがあれば、すぐに周囲のメンバーへ相談できる環境があり、一人で抱え込まずに業務を進めることができます。

また、メンバー全員がプログラミングに携わっているため、解析手法やコードについて相談しながら、一緒に開発を進める場面も多くあります。単に個人で作業を進めるだけでなく、チームで協力しながらより良い解析方法を模索できる点は、風況解析グループの魅力だと思います。

さらに、社内では業務管理ツール「Notion」を活用しており、それぞれの担当業務や進捗状況を共有しています。業務が立て込んでいる場合には、メンバー同士で自然にフォローし合える体制が整っていると感じています。

6. WINCに興味を持っている人へアドバイスをお願いします。

WINCに興味を持っている方の中には、アカデミックの道へ進むか、民間企業へ就職するか、迷っている方もいらっしゃるかと思います。WINCでは、風力分野の基礎研究から、実際に計画されている風力発電事業の検討まで、幅広い業務に携わることができます。これらの業務では、大学での研究を通じて培った知識や技術、解析経験を活かす場面が多くあります。

研究にも実務にも関わりながら、社会に近いところで仕事をしてみたい方には、WINCはとても面白い環境だと思います。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ応募してみてください。

7. 番外編:大学での研究内容紹介

私は大学では、「量子ドット」と呼ばれるナノスケールの半導体結晶に関する研究を行っていました。量子ドットは、数10nm程度の微小な領域に電子を閉じ込めることができ、量子コンピュータ(※1)などの次世代技術への応用が期待されています。

(※1)量子コンピュータ:量子力学の原理を応用して従来のコンピュータでは困難な計算を高速に行う次世代の計算機。

その中でも私は、「近藤効果」と呼ばれる現象を研究していました。これは低温で現れる現象で、量子ドット内の電子とその周囲に存在する多数の電子が互いに影響し合い、集団として振る舞うことで生じます。近藤状態が形成されると、量子ドットを流れる電流が増大します。この電流変化を観測することで、電子の量子力学的な性質を調べることができます。まだ解明されていない現象も多く、近藤効果の研究は現在も活発に進められています。

このような複雑な現象を解析するためには、計算機を用いた大規模な数値計算が必要となります。研究では、自らプログラムを作成し、シミュレーションを行いながら解析を進めていました。現在の業務でも、風況解析や数値シミュレーションを行う場面が多く、当時培ったプログラミングや解析の経験が役立っていると感じています。

参考資料:ナノスケール物質に生成された量子多体状態の普遍的性質を解明